スクリーンタイムの制限がすぐ無視できてしまう理由と、きちんと守れるようにする方法
Instagramに30分の制限をかけたとします。時間になると灰色の画面が出て、2回タップすれば、もうフィードに戻っている。思い当たる節があるかもしれませんが、スクリーンタイムの制限が壊れているわけではありません。設計どおりに動いているのです。iPhoneのスクリーンタイムの制限は、大人にとってはリマインダーとして、子どもにとってはペアレンタルコントロールとしてつくられています。自分のiPhoneを自分で管理している大人に対しては、制限はいちばん判断の鈍るタイミングで、ひとつ質問をするだけです。「まだ続けますか?」
このガイドでは、なぜそれでは止まれないのか、何も買わずにスクリーンタイムをぐっと厳しくする方法、そして別の手段を使ったほうがいいのはどんなときかを説明します。
制限時間になると、実際に何が起きるのか
App使用時間の制限に達すると、iOSは制限時間に達したことを知らせる画面を表示します。その下にあるのが「制限を無視」です。タップすると、「あと1分」、「15分後に再通知」、「今日は制限を無視」の3つから選べます。壁と呼べるのは、これだけ。かかるのは2秒ほどです。
これでは歯止めとして弱い理由が、3つあります。
- 判断を迫られるタイミングが悪い。スクロールの真っ最中、フィードが狙いどおりにあなたを引き込んでいるところで、やめるかどうかを聞かれます。判断力がいちばん落ちている瞬間です。
- 解除ボタンは自分の手の中にある。制限を止めるスイッチと、距離を置きたいものが、同じひとつの端末に入っています。
- 制限は1日の持ち時間であって、セッションではない。「Instagramは1日30分まで」というルールは、「これからの2時間は作業中だから使わない」という意味にはなりません。午前10時に持ち時間を使いきって、夜のためには何も残らないこともあれば、まるごと取っておいて、ちょうど勉強すべき時間に使ってしまうこともあります。
スクリーンタイムを厳しくする方法
メニューの名前は、iOSのバージョンによって少しずつ異なります。以下の手順はiOS 17以降のものです。
1. スクリーンタイム・パスコードを設定する
「設定」→「スクリーンタイム」を開き、「スクリーンタイム設定をロック」を選びます(以前のバージョンでは「スクリーンタイム・パスコードを使用」)。iPhoneのパスコードとは別の、4桁の数字を決めてください。コードを忘れたときにリセットできるよう、Appleアカウントの入力を求められます。
2. 「制限終了時にブロック」をオンにする
「設定」→「スクリーンタイム」→「App使用時間の制限」を開き、制限をタップして「制限終了時にブロック」をオンにします。この設定は、パスコードがあって初めて効きます。制限時間に達するとボタンが「時間延長の許可を求める」に変わり、時間を延ばすにはスクリーンタイム・パスコードが必要になります。
3. パスコードはほかの人に決めてもらう
自分で決めたコードは、当然自分が知っています。4桁を入力するのは、「制限を無視」をタップするのと大差ありません。本当に効くのは、信頼できる人に設定してもらう方法です。パートナー、ルームメイト、きょうだいなど。そのかわり、設定を変えるたびにその人に頼むことになります。でも、それこそが狙いです。
相手がコードを忘れても、スクリーンタイムの設定からAppleアカウントでリセットできます。自分が締め出されたままになることはありません。
4. Webサイトも制限に含める
InstagramアプリにApp使用時間の制限をかけても、Safariでinstagram.comを開くことはできてしまいます。制限を追加するときのカテゴリ一覧には「Webサイト」もあるので、制限するアプリに対応するサイトも追加しておきましょう。常にブロックしたい場合は、「設定」→「スクリーンタイム」→「コンテンツとプライバシーの制限」→「App Store、メディア、Web、およびゲーム」→「Webコンテンツ」で「成人向けWebサイトを制限」を選び、「常に許可しない」にそのサイトを追加します。
5. 決まった時間帯には「休止時間」を使う
「休止時間」を使うと、スケジュールに合わせて、許可したアプリ以外のすべてがブロックされます。たとえば平日の19時〜22時などです。「休止時間中にブロック」をオンにしてパスコードを設定すれば、本当のブロックに近い働きをします。電話やメッセージ、勉強に使うアプリまで使えなくならないよう、「常に許可」の中身も確認しておきましょう。
6. デバイス間で共有するかどうか
同じAppleアカウントでiPadやMacも使っているなら、スクリーンタイムの「デバイス間で共有」をオンにすると、すべての端末の使用時間が合算され、制限もすべての端末にかかります。制限時間が妙に早く来ると感じたら、これが原因であることがよくあります。Macで使った時間も数えられているのです。
制限が効かないように見える、ほかの原因
- 制限は午前0時にリセットされる。1日の制限は毎日ゼロから数え直されます。夜ふかしをすると、0時を過ぎたところで持ち時間がまた満タンに戻ります。
- アプリが「常に許可」に入っている。このリストにあるアプリは、休止時間の対象になりません。
- カテゴリ単位でしか制限していない。「SNS」カテゴリへの制限は、AppleがSNSに分類したアプリにしかかかりません。SNSだと思っているアプリが、「エンターテインメント」など別のカテゴリに入っていることもあります。
スクリーンタイムだけで十分な場合
多くの人にとっては、それで十分です。パスコードをほかの人が管理し、「制限終了時にブロック」がオンで、Webサイトも制限に含めてあれば、スクリーンタイムは頼れる道具です。しかも無料です。それでうまくいくなら、ほかには何もいりません。そのことは、正直にお伝えしておきたいと思います。
専用のアプリブロッカーが役立つ場合
iPhone用のアプリブロッカーも、内部ではAppleの同じしくみを使っています。ですから、ブロックそのものの確かさは変わりません。違うのは、そのまわりのルールです。
- 持ち時間ではなく、セッションで区切る。「1日30分」ではなく、「この章が終わるまでブロック」。実際に集中して作業するときの進め方に合っています。
- 解除のスイッチが、指先のすぐそばにない。家の別の場所に置いたQRコードをスキャンするか、NFCタグにiPhoneをかざさないとセッションを終えられないアプリブロッカーもあります。詳しくはQRコードでアプリをブロックするしくみをご覧ください。
- 誰かに頼まなくていい。ひと手間を生むのは、パスコードを預かる友人ではなく、コードまで歩く距離やタイマーです。
- ストリクトモード。セッション中は、アプリブロッカーを削除することも、アプリを再インストールすることもできなくなります。
- 前もって決めておく例外。全部止めるか、まったく止めないかの二択ではなく、メッセージを確認するために数回だけ短く開けるようにしたり、休憩をあらかじめ決めておいたりできます。
Tenkiは、まさにそのためにつくったアプリです。Appleのスクリーンタイムのしくみを使い、あなたがどのアプリをブロックしているかを知ることはありません。そして、あなたがセッションを終えるまでブロックを続けます。終えるには、アプリで操作するか、部屋の離れたところに置いたコードかタグをスキャンします。最初の7日間は無料で、その後は7.99ユーロを一度払うだけです。どの道具を使うにしても、原則は同じです。始める前に、一度だけ決めておくこと。そして、やめることを指先の反射ではなく、自分の決断にすることです。